ニッケルクロムめっきは深みのある金属光沢を有する色調で、あらゆる部品の最終仕上げとして使用されています。
ニッケルめっきの上に0.1~0.5μmの薄いクロムめっきを行います。単独で1μm以上のクロムめっきを行うと硬質クロムと呼ばれます。
求められる耐食性能によって下地銅めっきを加えたり、ニッケルめっきを複層にしたりします。
製品の裏面や重なった部分にはクロムめっきがまわらないことが多いので、めっき必要範囲をきちんと把握することが重要です。
Ni-Cr Nickel-chromium plating
ニッケルクロムめっきの特徴
ダブルニッケルめっき+クロムめっき。基本となる組み合わせ。硫黄含有量の異なるニッケルめっきによって防食機構を付与。
標準膜厚 | 膜厚5~10μm ※ オーダーされることの多い膜厚、規格値は各メーカーで異なる。 |
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機能特性 | 装飾性/防錆能力/耐摩耗性 |
採用部品 | 自動車部品/二輪部品/装飾品/設備部品 |
設備概要 | 半自動ラック式めっき装置 複合手動めっき(ラック) |
Cu-Ni-Cr Nickel-chromium plating
銅ニッケルクロムめっきの特徴
銅+ダブルニッケル+クロムめっき。銅下地めっきを追加し、凹凸を減らすことでさらに美しく仕上がります。
標準膜厚 | 膜厚15~30μm ※ オーダーされることの多い膜厚、規格値は各メーカーで異なる。 |
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機能特性 | 装飾性/防錆能力/耐摩耗性 |
採用部品 | 自動車部品/二輪部品/装飾品/設備部品 |
設備概要 | 複合手動めっき(ラック) |
tNi-Cr Nickel-chromium plating
トリニッケルクロムめっきの特徴
銅+三層ニッケル+クロムめっき。硫黄含有量の異なる3層のニッケルめっきによってニッケル被膜の防食機構を強化します。
標準膜厚 | 膜厚10~20μm ※ オーダーされることの多い膜厚、規格値は各メーカーで異なる。 |
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機能特性 | 装飾性/防錆能力/耐摩耗性 |
採用部品 | 自動車部品/二輪部品/装飾品/設備部品 |
設備概要 | 複合手動めっき(ラック) |
mNi-Cr Nickel-chromium plating
マイクロポーラスニッケルクロムめっきの特徴
銅+三層ニッケル+クロムめっき。微小なポーラス(穴)をもったニッケル被膜によってクロムめっきの耐食性がさらに向上します。
標準膜厚 | 膜厚15~30μm ※ オーダーされることの多い膜厚、規格値は各メーカーで異なる。 |
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機能特性 | 装飾性/防錆能力/耐摩耗性 |
採用部品 | 自動車部品/二輪部品/装飾品/設備部品 |
設備概要 | 複合手動めっき(ラック) |
sNi-Cr Nickel-chromium plating
サテンニッケルクロムめっきの特徴
銅+ダブルニッケル(サテン)+クロムめっき。微粒子を含んだ被膜でサテン状の優美な外観を実現。
標準膜厚 | 膜厚10~20μm ※ オーダーされることの多い膜厚、規格値は各メーカーで異なる。 |
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機能特性 | 装飾性/防錆能力/耐摩耗性 |
採用部品 | 自動車部品/二輪部品/装飾品/設備部品 |
設備概要 | 複合手動めっき(ラック) |