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技術開発室

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Technology Development 技術開発室

技術開発室は、産学官と連携した研究開発を行うためのオフィスです。
新製品のめっきプロセスの確立や、
品質評価・不具合対策・品質向上に関するお悩み解決をお手伝いします。

Case study開発事例

CASE01 X線を使った非破壊による硬度測定方法の確立
CASE01

電気自動車向け
硬質銀めっき被膜の検討

担当:営業技術部 技術課 福田副長
相談:浜松工業技術支援センター 材料科

経緯

硬質銀めっきは耐摩耗性に優れ、電気伝導性が高いなどの理由から電気自動車の充電用接点端子等に使用されている。
電気自動車の普及に伴い、硬質銀めっきの需要がさらに高まると予想されている。
各分野の需要に最適なめっき被膜を提案するため、めっき液組成を調整して硬さの異なる硬質銀めっき試験片を作製し、膜厚・硬さ評価の検討を進めている。

当社が担った役割

  • 試験用硬質銀めっきの建浴、試験片へのめっきなどの試料作成
  • ビッカース硬さ試験及び膜厚測定を外部に依頼

開発の内容

  1. .硬質銀めっきは電気自動車の生産量の増加に伴い需要が増えると予想されている。
  2. 所定の方法により硬質銀めっき試験片を調整し、ビッカース硬さ・膜厚を測定した。
  3. 硬化剤の添加成分の量とビッカース硬さに相関があることを確認した。
CASE02 導電性ダイヤモンド電極を使用したクロムめっきプロセス
CASE02

導電性ダイヤモンド電極
を使用したクロムめっき
プロセス

担当:営業技術部 技術課 小玉主任
共同研究先:静岡大学工学部 電子物質化学科
研究期間:2016年〜2020年

経緯

クロムめっき工程においては、環境負荷の高い6価クロムおよび鉛合金電極を使用している。当社は、鉛合金電極の代替として環境負荷の低い導電性ダイヤモンド電極を利用し、クロムめっき工程の環境負荷低減を目指している。導電性ダイヤモンド電極は酸化力が高く、化学的安定性に優れており、鉛合金電極の代替として期待できる。地元の研究機関である静岡大学および他企業との共同研究により、当社は導電性ダイヤモンド電極が鉛合金電極の代替として利用できることを見出した。現在、実用化に向けた取組みを進めている。

当社が担った役割

  • 共同研究として開発を進める中で当社は導電性ダイヤモンド電極の
    電気化学的特性の評価を行った。
鉛合金電極と同様な抑制効果が伝導性ダイヤモンド(BDD)電極にも認められる。
Figure. 導電性ダイヤモンド(BDD)電極、鉛合金電極、酸化イリジウム電極、および白金電極を陽極に用いて、クロムめっき浴中でめっきを行った場合の、浴中の3価クロムの濃度変化.
100nm Figure. 導電性ダイヤモンドのSEM画像.
Figure. 導電性ダイヤモンドのSEM画像.

研究の成果発表

D. Kodama, A. Tamura, T. Hattori, M. Sakurai, T. Kamiya, Y. Maeda, M. Shimomura, Diam. Relat. Mater. 119 (2021) 108588.

研究の特徴

  1. 導電性ダイヤモンド電極を使用したクロムめっきプロセスを開発した。
  2. 従来のクロムめっきプロセスでは有害な鉛電極を使用していたが、
    この新しいプロセスでは無害な導電性ダイヤモンドを使用している。
  3. 従来のクロムめっきと比較して、作業環境が改善され、鉛を含んだ汚泥が発生しない利点がある。
  4. 従来のクロムめっきと同等のクロムめっき被膜を得られる。

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