亜鉛ニッケルめっきは、亜鉛めっき中にニッケルめっきを共析させることで過酷な使用条件にも耐えられる高耐食性・高耐熱性を実現しました。
耐食・耐熱性能は亜鉛めっきの数倍、他の亜鉛合金めっきに比べても良好であるため厳しい使用環境の自動車部品や航空宇宙部品に採用されています。
神谷理研は国内トップレベルのシェアをもち、ニッケル含有率と後処理の違いで4種類の処理が可能です。。
中ニッケルタイプ亜鉛ニッケル合金めっきの特徴
神谷理研の中ニッケルタイプ亜鉛ニッケル合金めっきは、水素脆性の少ない酸性タイプのめっきです。水素脆性を嫌う重要部品や高耐熱耐食性を求められる自動車部品に多く用いられています。ニッケル含有率は5~9%程度で、その耐食性は社内塩水噴霧試験で赤錆1200時間を確認しています。オプションとしてトップコートを行うことでさらに2倍近い耐食性を持たせることができます。3価白またはクリアーと呼ばれることが多いです。
標準膜厚 | 膜厚8~15μm |
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機能特性 | 高耐食性/耐熱性/環境規制対応 |
採用部品 | 締結部品/自動車部品 二輪部品/BEV(電気自動車) |
代替目的 | 溶融亜鉛めっき、亜鉛フレークからの切り替え |
オプション | トップコート(クリアー)耐食性向上に加えて、絶縁効果も付与 |
設備概要 | 自動バレルめっき装置 自動ラック式めっき装置 |
中ニッケルタイプ亜鉛ニッケル合金めっきの特徴
従来発色の難しかった3価黒色を、多層合金めっきによる複層構造にすることで実現。黒色トップコートを組み合わせることでノンクロム且つ優美な黒色外観を可能にしました。環境負荷の高い6価黒色の代替処理として色調はそのままに、環境対応を実現できる処理として採用いただいています。めっきだけでは黒色が薄いためオプションのダブルトップコートを推奨しています。
標準膜厚 | 膜厚8~15μm |
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機能特性 | 高耐食性/黒色被膜/環境規制対応 |
採用部品 | 締結部品/自動車部品/二輪部品 |
代替目的 | 溶融亜鉛めっき、亜鉛フレークからの切り替え |
オプション | トップコート(黒)めっきだけでは黒が薄いためトップコート推奨 |
設備概要 | 自動バレルめっき装置 自動ラック式めっき装置 |
高ニッケルタイプ亜鉛ニッケル合金めっきの特徴
ニッケル含有率を12~18%まで上げると亜鉛合金めっきの中でも最高の耐食性を持ち、硬度も高く外観も優美でツヤのあるめっきとなります。めっき単体での耐食性が優れているため社内塩水噴霧試験においてトップコートなしでも白錆360時間、赤錆2400時間を確認しています。
標準膜厚 | 膜厚10~12μm |
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機能特性 | 高耐食性/耐熱性/環境規制対応 |
採用部品 | 締結部品/自動車部品 二輪部品/BEV(電気自動車) |
代替目的 | カドミニウムめっきからの切り替え |
オプション | トップコート(クリアー) |
設備概要 | 自動バレルめっき装置 |
高ニッケルタイプ亜鉛ニッケル合金めっきの特徴
ニッケル含有率を12~18%に上げることでトップコートなしでも高い耐食性を持ちつつ外観も優美な黒色めっきを可能にしました。
標準膜厚 | 膜厚10~12μm |
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機能特性 | 高耐食性/耐熱性/黒色被膜/環境規制対応 |
採用部品 | 締結部品/自動車部品 二輪部品/BEV(電気自動車) |
代替目的 | 亜鉛鉄めっき、黒色塗装品からの切り替え |
オプション | トップコート(黒) |
設備概要 | 自動バレルめっき装置 |