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客先からのめっき製品移管

Case Studies解決実績

CASE01

2021/12/15

客先からのめっき製品移管

担当部署:製造4課 手動複合ライン

客先からのめっき製品移管

音楽の街・浜松

私たちの会社がある浜松市は、世界に名立たる楽器メーカーが多数立地し、楽器の街として知られています。

昭和56年から「音楽のまち」づくりに取り組んできました。たくさんの世界的・全国的な音楽事業が開催されアクトシティ浜松などの充実した音楽環境を備えています。 

楽器製造におけるめっき処理の重要性

実は楽器製造にもめっきは重要な役割を果たしています。表立ってみえるピカピカした装飾部品だけでなく、弦を止める小さなピンやペダル、アームなど色々なところに使われています。

大手楽器メーカーにも昔は大きなめっき設備があり、自社で色々なめっきをされていました。しかしながらめっき設備の維持には大変なコストがかかるため、生産拠点のグローバル化が進むと同時に部品製造は細分化され、そのようなめっき設備も徐々にその役目を終え、我々のようなめっき専業者に依頼がくるようになりました。

舞い込んだめっき工程の移管依頼

あるとき、大手メーカーからコンサート用の鉄琴、グロッケンシュピールのめっき工程を移管したいとの相談がありました。

めっきの浴種としては同じものを持っていたため、他の会社へ移管するよりはハードルが低くみえました。しかし実際にはめっき被膜の金属含有率の違いがあり、完全に一致する工程は組めないことがわかりました。

また、そのメーカーでの工程の詳細を確認すると、通常は使用しない組み合わせが使われている部分がありました。おそらく当時の担当の方々の創意工夫の結果なのだと思いますが、他の製品への影響がでてしまうため、その工程をそのまま当社で行うわけにはいきません。

神谷理研のアイデア

そこで製造ラインを担当していたS部長は様々な条件でトライを行いました。

数度にわたる試作の末、ついに移管前と遜色のない工程を作り上げることができました。 多種多様な金属をめっきするために多くの前処理とめっき浴をもったわが社特有の手動複合ラインだからこそ、最適な条件にたどり着けたのだと思います。

コンサート用ということで1セット数十万円するというグロッケンですが、音楽のまち浜松であれば様々な場所で触れ合う機会も多いと思います。皆さんが良い音楽に触れられるよう今後もよいめっきを提供していきます。